生で食べられるから、栄養丸ごと摂取でき、消化吸収にも優れています。高血圧や生活習慣病の予防と改善、インフルエンザや風邪予防、食欲のないときにも、すりおろして様々な食材と合わせて、スルッとのど越し良く食べられるスタミナ野菜です。その栄養素と超簡単レシピをご紹介いたします。
生食ができる長芋は健康長寿のスタミナ野菜!栄養素と働き

① タンパク質が豊富
「畑のウナギ」と言われているほど、良質なタンパク質が豊富です。
長芋それ自体が消化吸収に優れているので、疲労回復のスタミナ源と言えます。
② カリウム、マグネシウムが豊富
カリウムは熱や水に弱く、調理の段階で野菜の外に出てしまいます。汁ごと食べられる料理やとろろなど生で食べることで、効率よく、栄養を摂取できます。
カリウムは体内の余分なナトリウム(塩)を排出し、高血圧やむくみの予防と改善に有効です。
マグネシウムは膵臓(すいぞう)の機能を助け、糖尿病の予防と改善にも有効です。
脳活性にも効果があり、認知症予防にも効果が期待されています。
すりおろして「とろろ」にしたり、千切り、角切り、輪切りにしたりして、様々な料理に使うことができます。
③ ヌメリ成分の健康パワー
ぬるぬる「ムチン」が胃酸から胃の粘膜を守り保護する働きがあります。
「ムチン」は糖とたんぱく質が結合したものです。人体内でも、唾液や胃液の分泌物、涙や胃腸、鼻などの粘膜に多く含まれています。ムチンが粘膜を保護することによって、様々な病気の予防につながります。
インフルエンザ、風邪予防、胃潰瘍や胃炎などの予防、さらに腎臓や肝臓の働きも助け、たんぱく質の分解を促進する酵素を含みます。
食べ物から摂取したたんぱく質を吸収されやすくする働きがあり、エネルギー源として効率良く利用することができるため、疲労を回復させる効果が期待できます。便秘の予防、解消にも有効です。
④ 生で食べるときのポイント

ジップロックやビニール袋の中で長芋とろろを作れば簡単です。
ミキサーでつぶしても簡単です。家族が多い場合はミキサーのほうが手早くできます。(ミキサーが回りにくい場合は水を少し入れるか、ついでにしょう油やだしの素で味付けもできます。)
たわしでゴシゴシ洗って、皮ごと使う場合もあります。アクが気になる場合は、皮は厚めに向きましょう。白い実は皮をむくと、茶色に変色するのはポリフェノールのせいです。気になる場合は、酢水につけると色止めになります。ただし、「さっと」素早くするのがコツです。栄養分が溶け出してしまうので。
⑤ 長芋の選び方
- 1本丸ごと、買う場合・・・まっすぐ張りがあり、重さがあり、ヒゲが少ないもの
- カットしたもの・・・切り口がきれい、白い、張りのある、ヒゲが少ないもの
⑥ 保存の方法
やはり冷凍保存が1番です。
ジップロックやビニール袋で、つぶしたもの、とろろ、輪切り、千切り、角切りなどを生のままや、調理済みを、冷凍保存します。料理をするときには、凍ったまま調理が簡単です。あるいは、解凍したり、レンチン温めしたり、長芋は生で食べられるので気軽に調理してください。
長芋を使った超簡単レシピ

のりかけ長芋丼
ご飯の上に長芋とろろをかけて、のりを散らした、シンプルだけれども、消化吸収に優れた絶品スタミナ丼です。白ごはんを、麦ごはん、玄米、雑穀米、黒米にして、さらにスタミナアップに。(麦ごはんにとろろをかければ「麦とろご飯」とよびます)
介護めしには、おかゆにとろろをかけて、のりをふって完成です。のど越し良く消化吸収のよい健康長寿食です。
材料
- 長芋、ごはん、味つけのり
作り方とポイント
- ① 長芋・・・皮をピーラーでむく、
- ジップロックやビニール袋を使って包丁の背でたたいてつぶす
- (ある程度かたちが残ってもOK)
- ごはん・・・残りごはんはレンチン温め
- 味つけのり・・・手でつぶすか、ハサミで細かく
- ② ごはん、長芋、のり、の順に盛り付けて完成です。

長芋海鮮丼
お刺身と一緒に絶品ごちそうです。オクラや納豆、コリコリ食感のイカを加えても、噛み応えがあり、満腹感が得られ、ダイエット効果があります。味つけのりを散らして、味を引き締め、カルシウム補給も。
材料
- 長芋、オクラ、納豆、好みの刺身
作り方とポイント
- ① 長芋・・・皮をピーラーでむく、
- とろろの場合、ジップロックやビニール袋を使って包丁の背でたたいてつぶす
- (ある程度かたちが残ってもOK)
- たんざく切りもOK
- オクラ・・・水洗い、レンチン温め、水にさっとさらす、ガクを落とし輪切り
- 納豆・・・そのままか、付いているしょうゆタレで混ぜておく
- ② ごはんの上に①を盛り付け、刺身も盛り合わせる
- 味つけのりを散らして完成です。
介護めしには、柔らかい刺身を選び、オクラはハサミでみじん切りしてあげると、のど越し良く食べて頂けます。

長芋ぶっかけそうめん
とろろそば、とろろうどんもありますが、夏の食欲のないとき、冷たいそうめんはごちそうです。
別つけタレをいちいち用意しなくても、とろろと一緒にタレつゆもぶっかけて、「長芋ぶっかけそうめん」はいかがでしょうか。
トマトやネギ、わさびやおろし生姜、味付けのりを散らして、胃に負担の少ないレシピで、疲労回復効果をねらいましょう。
材料
- 長芋、トマト、ネギ、生姜(わさび)、味付けのり、そうめん、市販のつゆ
作り方とポイント
- ① 長芋・・・皮をピーラーでむく、
- ジップロックやビニール袋を使って包丁の背でたたいてつぶす
- (ある程度かたちが残ってもOK)
- トマト(プチトマト)・・・一口サイズにカット
- ネギ・・・小口切り
- 生姜(わさび)・・・おろす(チューブの物でOK)
- ② そうめん・・・好みの硬さにゆでる、氷水にさらして、水切りする
- ③ そうめんにつゆをかけ、①を盛り付けて完成です。
ポイント!
そうめんは具材の準備ができてから、食べる直前にゆでて仕上げると、めんのシコシコ感があり、美味しく出来上がります。
介護めしには、めん類は柔らかくゆで、ハサミで短く切っておきましょう。

長芋お好み焼
キャベツを入れるとお好み焼き、ニラを入れるとチヂミにできます。
ソースやポン酢で食べて頂けます。ごま油で焼いてもまた、香ばしく食欲がわいてきます。
薄く焼いても、分厚くボリューム感を出しても、気分やお腹と相談してアレンジしてください。
材料
- これだけでOK
- 長芋、キャベツ(ニラ)、小麦粉、卵、サラダ油、ソース(ポン酢)
- 具だくさんにしたいとき
- 長芋、キャベツ(ニラ)、ネギ、天かす、紅ショウガ、
- ちくわ、こんにゃく、小麦粉、卵、水、肉類、イカ、サラダ油、
- ソース(ポン酢)、マヨネーズ、かつお節、青のり、(味付けのり)
作り方とポイント
- ① 長芋・・・皮をピーラーでむく、
- ジップロックやビニール袋を使って包丁の背でたたいてつぶす
- (ある程度かたちが残ってもOK)
- キャベツ(ニラ)・・・千切り
- 小麦粉、水、卵・・・混ぜておく
- ② ①を全部、混ぜ合わせ、油をひいたフライパンでふたをして焼く(中火)
- ③ 表面の色が白く変化したら、裏返して、またふたをして焼く(中火)
- ④ きつね色になったら、出来上がり
- ⑤ 器に盛って、ソース、味付けのりをふって完成です。
ポイント!
中の具材は野菜がメインの場合は、短時間で焼きあがります。生もの、イカや肉類を入れた場合は、よく火を通しましょう。ふたで蒸し焼きにすると時短になります。
介護めしには、出来上がってから、ハサミで細かく切ってあげましょう。

長芋キムチ
長芋と「キムチの素」を合わせるだけで完成です。浅漬けでも2~3日、冷蔵保存していると、よく漬かります。白菜キムチやきゅうりキムチと長芋と混ぜても美味しいです。

長芋冷奴
冷奴の上に長芋とろろをたっぷりかけて、ポン酢で食べてもさっぱりしています。
酸味がにがてな場合は、めんつゆをかけてコクを出せば美味しいです。
薬味をネギやしょうが、わさび、オクラ、かつお節、味付けのり、キムチなど、自分流にアレンジしてみてはいかがでしょうか。オリーブオイルやごま油をかけて、消化吸収もよくなり、健康的です。食欲のないとき、もう1品欲しいときも重宝します。介護めしにも最適です。

長芋マヨチーズ焼き
火の通りやすい野菜を耐熱容器に並べて、マヨネーズととろけるチーズをかけて、オーブントースターやオーブンレンジ、魚焼きグリルで焦げ目がついたら、完成する手間なし、ボリューム満点のおかずです。
サバ缶やベーコン、ウインナーでコクを増しても美味しく出来上がります。サバ缶の臭みはマヨネーズがやわらげてくれます。青魚を簡単に摂りたい場合に、缶詰はたいへん効果があります。一度お試しください。
材料
- 長芋、ブロッコリー、しめじ、ベーコン、トマトなど
- マヨネーズ、とろけるチーズ
作り方とポイント
- ① 長芋・・・皮をピーラーでむく、一口サイズにカット
- ブロッコリー、しめじ、ベーコン、トマト・・・一口サイズにカット
- ② ①を全部、器に入れ、レンチン温めしてから、
- マヨネーズ、とろけるチーズをかけ、オーブンレンジなどで焼く
- ③ 焦げ目がついたら、完成です。
ポイント!
レンチン温めするときの野菜は水少々で濡らしておきましょう。焦げ目を早くつけるには、パン粉、粉チーズを表面に振るのがおすすめです。
介護めしには、野菜が柔らかくなるようレンチンし、出来上がりをハサミで細かく切ってあげましょう。

長芋カレー
カレーやシチューにはどんな野菜を入れても美味しく、汁ごと、丸ごと頂けるごちそうです。食欲のないときにも最適です。カレーが出来上がる直前にとろろで入れても、一口サイズにカットして煮ても、美味しく出来上がります。
ポイント!
まろやかなトロミをだすには、ルーの入れ方にコツがあります。火を止め → ルーを入れ溶かす → 火をつける 最後に軽くまぜながらトロミ加減を調節します。一度お試しください。
介護めしには、柔らかく、一口サイズにカットすればOK。
まとめ
長芋は、生で食べれて、昔から、重宝されている滋養強壮野菜です。スタミナ野菜、疲労回復効果があり、生活習慣病の予防にも効果が期待されています。野菜だけに含まれている栄養素が体によく、効能がたっぷりあります、くわしくはこちらの記事に書きました、知りたい方はこちらをどうぞ↓
適度な運動、睡眠と同時に、野菜たっぷり食習慣にも興味を持っていただければうれしいです。健康に関する記事を書いてます。お役に立てば幸いです。最後までお読み頂きありがとうございます。
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