熱に強く、壊れにくいビタミンCを持つ野菜にじゃが芋があり、家庭の常備野菜として一年中活躍しています。単にデンプン、炭水化物は太るから食べないというのはNGです。ビタミンCのほかに、抗酸化作用、アンチエイジング作用、ガン予防、さらに認知症予防にも効果が期待されています。気になる栄養素と超簡単なレシピのご紹介をしています。
じゃが芋の栄養素と働き
① じゃが芋はビタミンCが豊富
ビタミンCは汗やストレス、喫煙によってすぐに無くなってしまう、貯蓄ができないばかりか、体内で作ることができない栄養素です。
健康や美容に欠かせないビタミンCは、補給が命です。(ビタミンCだけではありませんが。)しかし、調理の段階で、熱、水によって大半は失われます。じゃが芋のビタミンCは、デンプンに包み守られているので、熱にも水にも強いのです。
ビタミンCは摂りすぎても無害です。シチュー、カレーやみそ汁、肉じゃがは汁ごと食べられ、ポテトフライは皮ごと料理がベストです。ビタミンCは、風邪など、生活習慣病の予防と改善に、免疫力を維持するのにも大切です。
② 発がん予防、アンチエイジング作用
最近の研究で、新しい有効成分の存在が見つかっています。
ポリフェノールの1つで「クロロゲン酸」といい、野菜のもつ天然化学成分、ファイトケミカルです。さつま芋、ごぼう、なすにも豊富です。
野菜にしか作り出せないファイトケミカルは、食べることで、人の体内で病気の予防と改善に働くことが、研究で明らかにされています。
「クロロゲン酸」は抗酸化作用で酸化を防ぎ、アンチエイジング作用で老化を予防、さらに、発がんも予防してくれる優れものです。
③ 認知症予防に期待!
「GABA」(ギャバ)は、チョコレートや発芽玄米でも有名になりました。メンタルバランスチョコレートGABAなど販売しています。
GABAは、人の体内にも存在する天然のアミノ酸の一種で、正式には「γ-アミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid)」といいます。一般的には、英語表記の頭文字を取った「GABA」という略称で知られています。
神経伝達物質として働き、ストレス、脳の興奮を鎮める効果があるとされています。リラックスすると、自立神経のバランスも整います。脳にも良いと言われ、認知症予防に期待されています。高血圧、ストレスの予防と改善にも効果があります。
自律神経とは簡単にいうと、緊張は交感神経が働き、血圧はあがり、内臓の働きも低下、リラックスは副交感神経が働き、血圧が下がり、内臓の働きが活発になります。
緊張やストレス、睡眠不足が長く続くと「GABA」(ギャバ)は減るのです。食べ物で増やすことができ、体内で貯蓄し、生活習慣病のリスクを減らしましょう。
キムチ、納豆にも含まれています。(しかし、炭水化物が多いので、食べすぎに注意か必要です)
④ 調理は皮まで丸ごと、レンチンがおすすめ
栄養素を余すところなく摂るためには、レンチン、皮ごと調理がベストです。熱や水に強いとはいえ、煮物、汁物は汁ごと、揚げ物は皮ごとがおすすめです。
さらに、じゃが芋を切ってからの、水にさらしてあく抜きはNGです。しなくても大丈夫、皮をむくときにきれいに洗っておきましょう。
次に、2~3か所を中心めざして、フォークで突き刺し、皮ごとラップくるみで、3~5分レンチンしていろいろな料理に早く使えます。
じゃが芋を使った超簡単なレシピ

フライドポテト
皮ごと使い、少ない油で揚げ焼きにすれば、ヘルシーで後かたずけも楽です。揚げる前に丸ごとレンチン蒸し、しておけば時短になります。好みのスパイスで楽しみましょう。
材料
- じゃが芋、オリーブオイル(サラダ油もOK)、好みのスパイス
作り方とポイント
- ① じゃが芋・・・皮つき丸ごとレンチン蒸し、一口サイズにカット
- ② フライパンにオリーブオイルを入れ、①を揚げ焼きにして
- ③ 好みのスパイスをふって完成です
介護めしには食べやすく、小さく柔らかくしておけばOKです。

ハッシュドポテト
ブラウンカラーで香ばしく、表面をカリッと薄焼きしています。
肉料理とも相性がよいです。歯ごたえもよく、肉汁に付けて、ボリューム感をだした料理です。
材料
- じゃが芋、オリーブオイル(サラダ油でもOK)、好みのスパイス
作り方とポイント
- ① じゃが芋・・・生のまま皮つきで細切り(細切りグッズでついてもOK)
- ② フライパンにオリーブオイルを入れ、①を揚げ焼きにする
- ③ こんがりきつね色になったら、出来上がり
- ④ 好みのスパイスをかけて完成です。
ポイント!
切ったじゃが芋は、水にさらさないで大丈夫です。さらすと、大切な栄養分が溶け出してもったいないです。白いデンプンの中にこそ栄養素がたっぷり含まれています。

じゃが芋のペペロンチーノ
市販のパスタ用のペペロンチーノソースを使って、超簡単に仕上げます。ビールやワインにも合います。ウインナーも一緒に炒めると豪華な1品になります。
材料
- じゃが芋、あればウインナー(ベーコンでもOK)、オリーブオイル、
- パスタ用ペペロンチーノソース
作り方とポイント
- ① じゃが芋・・・皮つき丸ごとレンチン蒸し、輪切り(好みの厚さ)
- ② フライパンにオリーブオイルを入れ、①を炒める
- ③ パスタ用ペペロンチーノソースをかけ、
- 器に盛って、スパイス(乾燥ニンニク、バジル、鷹の爪)をかければ完成です。
ポイント!
手作りペペロンチーノソース・・・オリーブオイル、にんにく、鷹の爪、塩コショウ、(コンソメやしょうゆを加えても美味)
介護めしにもいけます。じゃがいもは柔らかくすればつぶせるので、介護めしに最適です。

じゃが芋オムレツ
じゃが芋のほかに、ミンチ肉やウインナー、にんじんや玉ねぎを入れれば、甘酸っぱいケチャップをかけて、ボリューム満点のオムレツです。フライパン1つで仕上げます。
材料
- じゃが芋、(玉ねぎ、ミンチ肉やウインナー、ベーコン、ニンジン)、
- 卵、オリーブオイル、塩コショウ(コンソメ、粉チーズ)、ケチャップなど
作り方とポイント
- ① じゃが芋・・・皮つき丸ごとレンチン蒸し、一口サイズにカット
- その他の野菜は好みで加減して一口サイズにカット
- 溶き卵・・・適量
ポイント!
ニンジンなどの根菜類を入れるときは、レンチン蒸しをしておくと、時短になり、手早く仕上がります。
- ② フライパンにオリーブオイルを入れ、野菜を全部炒め、
- 塩コショウやコンソメで味付けします
ポイント!
和風の肉じゃが味にしても美味。砂糖やみりん、しょうゆで野菜に味付けします。
- ③ ②に味付けしたら、溶き卵を流しいれ、ふたをして卵がフワッと固まる具合に。
- ④ 裏返さなくてもOK。
- 皿でふたをして、フライパンをひっくり返すと、盛り付けは完成します。
- 好みのソースで食べます。
介護めしにも、小さくカットして柔らかくすればOK。

ポテトサラダ
レンチン蒸ししたじゃが芋を、ビニール袋の中でつぶして味付けし、盛り合わせてから、ほかの野菜を散らします。あっという間に完成します。お試しください。
材料
- じゃが芋、玉ねぎ、緑の野菜何でもOK、塩コショウ、
- マヨネーズ、(リンゴやチーズを入れてもOKです。)
作り方とポイント
- ① じゃが芋・・・丸ごとレンチン蒸し、一口サイズにカット
- 玉ねぎ、緑の野菜(リンゴやチーズ)・・・スライス
- ② ①のじゃが芋、マヨネーズ、塩コショウを入れ、
- ジップロックなどに入れ、粗く手でつぶし混ぜる。
- はさみで、袋の角をななめに切り、器やパンにしぼりだす。
- ③ 残りの野菜を盛り付けて完成です。
介護めしには、生野菜はみじん切りか、塩もみ、忙しい時は、じゃが芋サラダだけでもOK。

マッシュポテト
ミキサーを使って、なめらかなマッシュポテトを作ります。レンジとミキサーで超簡単なレシピです。ジップロックなどのビニール袋でもできます。
牛乳を多めに入れると、ポテトスープにもなります。コンソメで味付けすれば充分おいしいです。
材料
- じゃが芋、牛乳、塩コショウ(コンソメ)、好みのスパイス
作り方とポイント
- ① じゃが芋・・・丸ごとレンチン蒸し、一口サイズにカット
- ② ミキサーに①と残りの材料全部を入れて、回して完成です。
ポイント!
ミキサーが回りにくいときは、牛乳を少しずつ加えてください。ポテトスープで食べるには、多めに牛乳を加えて、ミキサーにかければ完成です。薄めすぎた場合は、水溶き片栗粉を少々入れて、再度レンチンして完成です。
介護めしに、作り置きして、冷凍保存しておいてもいいくらいです。

じゃが芋ミートソースグラタン
市販のパスタ用ミートソースを使います。パスタ用ソースは便利で、野菜とチーズさえそろえておけば、簡単に好みの味のグラタンが出来上がります。あと、肉、魚介類は好みで加えれば最高です。
材料
- じゃが芋、玉ねぎ、オリーブオイル、とろけるチーズ、
- パスタ用ミートソース、粉チーズ、パン粉、パセリ
作り方とポイント
- ① じゃが芋、玉ねぎ・・・粗みじん、レンチン蒸し
- ② ①をグラタン皿に入れ、パスタ用ミートソースをかけ、
- とろけるチーズ、粉チーズ、パン粉をふり、
- オーブンレンジ(オーブントースターや魚焼きグリル)に入れ、焼き色をつける
- ③ 焦げ目がついたら、パセリをかけて完成です。
介護めしにも最適です。

じゃが芋ホワイトソースグラタン
オーブンレンジやオーブントースターでもすぐに焼けますが、魚焼きグリルでも美味しく焦げ目がつきます。フライパン1つでホワイトソースがダマにならずに、簡単にできます。安心で優しい家庭料理の味です。
材料
- じゃが芋、玉ねぎ、小麦粉、牛乳、コンソメ、オリーブオイル、
- ミンチ肉か鶏肉、とろけるチーズ、パン粉、粉チーズ、パセリ
作り方とポイント
- ① じゃが芋・・・丸ごとレンチン蒸し、一口サイズにカット
- 玉ねぎ・・・スライスかみじん切り
- パセリ・・・みじん切り
- ② フライパンにオリーブオイルを入れ、
- ①のじゃが芋と玉ねぎ、ミンチ肉、小麦粉の順に炒め、牛乳を入れ混ぜる
- (1つのフライパンで材料と小麦粉を一緒に炒め、牛乳で伸ばしてできるホワイトソースです、ダマにならず、手早くできます)
- ③ とろみが出てきたら、グラタン皿に盛り、
- とろけるチーズ、粉チーズ、パン粉の順にちらし、
- オーブントースター(グリルやオーブンレンジ)で焼き色を付ける
- ④ 焦げ目がついたら、パセリを盛って完成です。
介護めしには、栄養素がたっぷりで最適です。

じゃが芋シチュー
料理名をじゃが芋シチューにしたのは、シチューの味がたくさんあるので、好みの味のシチューに仕上げていただければうれしいです。肉類と一緒にビーフシチューやトマトシチュー、鶏肉と一緒にホワイトシチュー、牛乳とコンソメで煮込んで片栗粉でとろみをつけたりアレンジが一杯です。
作り方や材料は似ていると思います。ポイントは、野菜類をレンチンしてから、炒めて煮ると、時短で手早くできます。一度、お試しください。
まとめ
熱に強く、壊れにくいビタミンCを持つ野菜にじゃが芋があり、家庭の常備野菜として一年中活躍しています。単にデンプン、炭水化物は太るから食べないというのはNGです。(食べすぎには注意しましょう)ビタミンCのほかに、抗酸化作用、アンチエイジング作用、ガン予防、さらに認知症予防にも効果が期待されています。(糖質制限されている方はひかえてください)
生活習慣病の予防と改善に野菜をたくさん取り入れて、レシピがお役に立てれば幸いです。最後までお読み頂きありがとうございます。
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