糖質制限食と認知症の最新常識とは?

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認知症も糖尿病もなりたくない病気の1位です。糖尿病は合併症といって辛い病気が併発します。認知症も発症してしまうと、介護なしには生活できなくなっていきます。これらはすべて生活習慣病です。予防と改善にはこれまでとは大きく異なる食事術が求められます。ここで述べられている情報こそが、これからの新常識なのです。

著者 江部康二(えべ こうじ)

1950年、京都府生まれ。京都市右京区・高雄病院理事長。数多くの臨床活動の中からダイエット、糖尿病克服に画期的な効果がある「糖質制限食」の体系を確立。

ブログ「ドクター江部の糖尿病徒然日記」(http://koujiebe.blog95.fc2.com/)にて糖尿病や糖質制限にまつわる情報を日々発信している。『「糖質オフ!」健康法 主食を抜けば生活習慣病は防げる!』(PHP文庫)、『内臓脂肪がストンと落ちる食事術』(ダイヤモンド社)など、多数の著書がある。

名医が考えた認知症にならない最強の食事術(2020年6月24日 第1刷発行)

(解説、引用しています)

  1. 食材選びと食べ方の最新常識
    1. 新しい常識となる「食事術」
  2. ご飯やパン、めん類、イモ類を最小限に!
    1. 第1箇条 「主食」を排除する
      1. まずは1日1回主食を抜く
      2. 豆腐を白米に見立てる
      3. 豆腐はチャーハンやどんぶりにも
      4. 大豆パスタや糖質ゼロ麺も
      5. 小麦ふすまの低糖質パン
  3. タンパク質を増やしてボリューミーに!
    1. 第2箇条 おかずをたくさん食べよう
      1. 工夫しだいで食費も節約できる
      2. タンパク質や脂質を多めに
      3. 卵を食べてもコレステロール値には影響なし
      4. 魚の缶詰は常備したい
    2. 野菜やキノコ類、海藻をしっかり摂る
    3. 第3箇条 抗酸化作用にもおおいに期待
      1. イモ類はNG、葉物野菜はOK!
      2. 海藻で注意すべきはコンブ
      3. スープやみそ汁、鍋を活用
      4. 抗酸化作用もうれしい
      5. アボカドは食べていい果物
    4. まずはジュース類をやめましょう
    5. 第4箇条 スポーツ飲料も避けたい
      1. 野菜ジュース、牛乳も避けたい
      2. お茶、コーヒーはOK
      3. 人工甘味料を使おう
      4. 「糖類」は「糖質」の中の1種
    6. 体に欠かせない良質な油はたっぷり摂る
    7. 第5箇条 「脂肪悪玉説」は古い
      1. リノール酸とトランス脂肪酸はNG
      2. 「オメガ3系」「オメガ9系」を選ぶ
      3. マヨネーズとバターはOK
      4. 牛乳は乳製品で代用
  4. 食材を選んで間食を楽しみましょう
    1. 第6箇条 ナッツやチーズもOK
      1. ナッツとチーズは便利
      2. 甘いものは「エリスリトール」使用のものを
    2. 加工された食品は可能な範囲で避ける
    3. 第7箇条 添加物より怖いのが糖質
      1. 神経質になり過ぎる必要はない
      2. こだわり食材より糖質制限
    4. 糖質制限食は生活習慣病におすすめの食事術です
      1. 江部ドクター(著者)の体験です。
  5. まとめ
    1. 関連

食材選びと食べ方の最新常識

新しい常識となる「食事術」

認知症を引き起こす最大の原因は「糖質」を摂りすぎる食生活にあると著者江部ドクターは断言しています。そして次に必要なのはこれです。「いかに糖質を体の中に入れないか」という実践的な方法です。

糖質の脅威から逃れるためには、これまでとは大きく異なる食事術が求められます。本書が教える「認知症を防ぐ食事術」は、これまでの常識とは大きくかけ離れた情報も含まれているので、驚く事もあるかと思います。また、「認知症を防ぐ食事術」を「スムーズに取り入れる方法」も紹介していきます。

いずれも医学的に根拠のある情報なので、安心して取り入れてください。ここで述べられている情報こそが、これからの新常識だと江部ドクターは断言しています。従来の常識を捨て、新しい1歩を踏み出してほしいと願っています。

ご飯やパン、めん類、イモ類を最小限に!

糖質

「炭水化物」=「糖質」です。3大栄養素の中で「糖質」だけが血糖値をあげます。認知症にならない食事術=糖質制限食は当たり前のことですが「糖質」をぬく食事のことです。

第1箇条 「主食」を排除する

認知症を防ぐ食事術で最も大切なのは、食事から可能な限り「糖質」を減らすことです。「主食」を減らす?、いいえ、排除することなのです。バッサリと切り捨てます。

玄米や全粒粉パンなど未精製の穀物でさえ、糖質含有量は白米と同じです。精製されたものも、未精製なものも、米やパン、めん類、イモ類、(今や果物も)、十割そばも同様です。

主食を排除した代わりとして増やすのが、タンパク質や脂質の摂取量。つまり、認知症を防ぐ食事術とは、「おかずだけの食事」にすることが理想的、ということです。

まずは1日1回主食を抜く

とはいえ、主食を抜く事に抵抗を覚える人も少なくないでしょう。もちろん、心理的抵抗の大きいまま始めても長続きは難しいので、最初は1日のうち1回、夜の食事だけを糖質抜きにしてみてください。夜に糖質を食べて血糖値が上昇すると、筋肉は動かさないし脳は寝るので、血糖値は余りやすく、中性脂肪やAGEsに変わりやすいのです。

朝と昼に主食を口にすることは、つらくない範囲で、できるだけ少量に抑えてください。これらは主食抜きの食事に慣れるまでの「応急処置」と捉えてください。

主食はバッサリ切り捨てるものの、肉や魚はどれだけ食べても大丈夫なので、その点で満足感も満腹感も味わいやすいといえるでしょう。(しかし、脂は良質なものを)

これまで「太るから・・・」と控えていたおかずも、いっさい気兼ねすることなくモリモリと食べることができます。カロリーのことを気にしなくていいのも、この食事術の利点です。

豆腐を白米に見立てる

「今さら米を抜くなんてできない」と言う人に試してほしいのが「見立てワザ」です。

この場合、豆腐をご飯に見立ててみてください。ご飯の代わりに豆腐を食卓にのせてみるのです。不思議なことに、ご飯と同じ「白いもの」が食卓にあるだけで、安心した気持ちになります。

「ご飯がないとダメ」というのは、実は思い込みで、それは糖質をとることによる様々なデメリットからも明らかです。「ご飯を食べないと力が出ない」というのもウソ。肉を食べたほうがよほど力は出ます。

豆腐は味わいが淡泊なので、他のおかずと一緒に食べても違和感を覚えるこがありません。タンパク質と脂質が豊富なうえにカルシウムやビタミンもたっぷり。栄養的な観点からしても大変に優れた食品であり、毎日でも食卓に登場させたい1品です。

豆腐をそのまま食べるのは味気ないという人には、冷奴や湯豆腐にしてもOK。価格がそれほど高くない点も評価したいところです。

豆腐はチャーハンやどんぶりにも

豆腐は、手間をかけるとチャーハンとして楽しむことができます。
①木綿豆腐をしっかり水切り
②細かく刻む
③ひき肉や野菜と炒める
④味付けは薄口しょうゆで充分です

豆腐の丼ぶり
①木綿豆腐をしっかり水切り
②細かく刻むか砕く
③どんぶりの器に入れ、具材をのせるだけ
かつ丼、天ぷら丼、牛丼、焼肉丼、親子丼、他人丼、ビビンバ丼・・・
天ぷらの衣には、小麦粉ではなく、おからパウダーや大豆粉を使う。

大豆パスタや糖質ゼロ麺も

認知症を防ぐ食事術を続けるうえで、「大豆粉」は重宝します。小麦粉の代わりとして使えることが多く、大豆粉でつくった「大豆パスタ」も発売されています。大豆粉は生の大豆を粉砕し、乾燥させてつくります。

同じように大豆からつくるものに黄な粉がありますが、こちらは炒った大豆を用いるので糖質の量がやや多くなっています。なるべく控えたほうがいいでしょう。

麺が好きだという人は大豆パスタの他にも「糖質ゼロ麺」という商品が出ています。原料はおからパウダーとこんにゃく粉なので、カロリーも低めです。ラーメン、うどん、パスタなどめん類の代わりとして味わうには十分な満足感があるといえます。

白菜、もやしも麺類の代用品になってくれます。白菜は細切りにして、もやしはそのままで。白菜ともやしは糖質が少なく、ビタミン類やミネラル、食物繊維が豊富。もやしはタンパク質も豊富です。安値でたくさん手に入るので使い勝手のいい食材です。

最近はカリフラワーをお米のように小さくした、カリフラワーライス(冷凍)も販売されていて、なかなか重宝です。

小麦ふすまの低糖質パン

茶色い炭水化物

朝食は、手軽さからご飯よりパンという人も少なくないでしょう。

精製後の真っ白なパンは、認知症を防ぐ食事術の観点からすれば、危険度大!甘いものがたっぷりと詰まっている菓子パン類は、もってのほか。

どうしてもパンを食べたいという時は「小麦ふすま」を使った低糖質のパンが市販されています。惣菜パンや菓子パンでも低糖質をうたっているものが多くなりました。パン店でぜひ試してみてください。通販サイトでも販売しています。

「小麦ふすま」というのは、小麦の皮のことで茶色です。通常は精製の段階で取り除かれます。だから小麦粉が真っ白になるわけです。苦味が出たり食感がパサパサしたりしますが、今はかなり改善されています。

小麦ふすまには食物繊維や鉄分、カルシウムなど重要な栄養素がたくさん含まれているので、メリットがあります。

タンパク質を増やしてボリューミーに!

焼肉 (1)

第2箇条 おかずをたくさん食べよう

標準的な日本の食卓ではエネルギーのおよそ60%を糖質から摂っています。「認知症を防ぐ食事術」ではこれがゴッソリなくなるわけですから、喪失感を味わう、と言う人もいるかもしれません。しかし、それも最初だけ。

人間は順応性が高いので、しばらく続けているうちに、主食がない食事にも慣れてきます。また、この食事術が習慣になると、ご飯やパン、麺類を食べたいという気持ちも薄れていきます。根気よく続けてみてください。

たとえば、日本の食事の基本は「主食と一汁三菜」です。「三菜」(さんさい)とは、メインのおかず1品、サブのおかず2品のことを指します。

タンパク質を増やしてボリューミーにする方法

  • メインのおかず1品のタンパク質量を増やす
    (肉や魚の量を増やす)
  • おかずの品数を増やす

工夫しだいで食費も節約できる

認知症を防ぐ食事術は、従来の食事に比べて食費がかさんでしまう、スタイルといえます。何しろ、糖質は安く購入できるので、それをタンパク質や脂質でカバーするとなると、どうしても食費は増えざるをえないのです。

少し話はそれますが「貧困層ほど太ってしまいがち」という世界の先進国に共通する事実があります。理由は今いったように、糖質をふくんだ食品は安く手に入るからです。

アメリカには「南部糖尿病ベルト地帯」といって、とくに糖尿病や肥満者が多いエリアがあるのですが、この1帯は黒人の人口比率が高く貧困層が集中しています。

この本での食事術で食費はかさみがちですが、そうはいっても工夫しだいでやりくりはいくらでもできます。たとえば、牛肉を豚肉にしてボリュームを図る、卵やモヤシのように安価で糖質制限OKな食材を活用する、など食費節約術はいくらでもあります。ここはぜひとも、頑張っていただきたい、と思います。

認知症の脅威と食費をはかりにかけた場合、どちらを選ぶべきかは言うまでもないこと。その意味でも、色々と工夫し、そしてその工夫を楽しみながら、認知症を防ぐ食事術を続けてほしいと思います。

タンパク質や脂質を多めに

メインのおかずは、肉や魚などの動物性タンパク質でしょう。認知症を防ぐ食事術において、肉や魚はどれだけ食べても大丈夫です。(とはいえ、脂は良質なものを選びましょう)

体内で中性脂肪になるのは「糖質」です。肉や魚をどれだけ食べても肥満の心配はいりません。肥満は老化を早めてしまうので、そのリスクが減るのは大きなメリットです。

太らないこともそうですが、タンパク質は「体そのもの」をつくる栄養素なので、しっかり、たっぷり摂らなければなりません。筋肉はもちろん、皮膚や血管、骨、免疫に関わる抗体、代謝に欠かせない酵素もタンパク質からつくられます。

タンパク質が足りないと体全体にガタがきてしまうのです。それだけ老化が加速し、認知症のリスクも高まるを考えてください。

脂質も同じように意識して摂るようにしてください。従来の常識では、脂質は肥満の原因となる憎まれ役として考えられてきましたが、「間違い」です!

脂質は細胞を包む細胞膜の原料となり、全身に37兆個もある細胞をしっかりと守ってくれています。はかにも副腎から分泌されるステロイドホルモンなどの原料としても使われます。ステロイドホルモンは抗炎症作用をはじめとして、体にとって重要なホルモンです。

かつては肉の脂に含まれる「飽和脂肪酸」が心臓や脳、血管などの病気につながるといわれていましたが、現在では、それが「間違いだった」という調査結果も出ています。

アメリカの『アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリション』という栄養雑誌に発表されたものですが、飽和脂肪酸と脳心血管疾患(のうしんけっかんしっかん)とは関連がない、ことがわかったのです。

その意味でも、安心して食べてください。タンパク質や脂質を多く含むのは、肉や魚です。メインのおかずとしておおいに登場してもらうようにしましょう。

卵を食べてもコレステロール値には影響なし

メインのおかずをボリューミーにするコツで、おおいに活用したいのが「卵」です。卵は様々な料理に使え、「物価の優等生」と言われるほど、価格が安定しています。

しかも「完全栄養食」という輝かしい称号もあり、タンパク質、ビタミン、鉄分、カルシウムなどが豊富。認知症を防ぐ食事術においては実に頼もしい食材なのです。糖質も含まれていますが、1個につき0.2グラムなので無死していいレベル。

ハンバーグに目玉焼きをのせても、ゆで卵、スクランブルエッグ、など、簡単な料理でボリューミーです。おでんの具材、おやつに、多めにつくって重宝します。

「卵は、コレステロールをたくさん含むから食べるのに抵抗がある」という人はいませんか?これも「勘違い」です。

食事から摂ったコレステロールは、血液中のコレステロール値に影響は与えません。そもそもコレステロールは体に必要な栄養素。脳の成分としても欠かせない存在で、大人の場合、体内のコレステロールのおよそ4分の1が脳に集中しているほどなのです。

「卵に対する抵抗感は先入観に基ずく誤解」です。好きなだけ食べてもらってけっこうです。

魚の缶詰は常備したい

魚の缶詰が、何よりうれしいのは調理の手間がいらないこと。フタを開けたら、すぐ使え、忙しい時はとくに重宝します。

さらにうれしいのは、種類が豊富。マグロやサバ、サンマ、イワシ、カツオ、サケなどお馴染みです。加工のバリエーションも多種多様。水煮や味噌煮、油漬け、照り焼き、かば焼き、トマト煮など。とはいえ、かば焼き、照り焼き、味噌煮などは甘いタレを使っているので、注意しましょう。

魚はとくに青魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)という油が脳の働きにいい、のです。缶詰に加工されてもEPAやDHAは失われないので積極的に摂りましょう。

魚の缶詰はメインのおかずにプラスしてもOKですし、品数にもOK。色々工夫できます。常備することをお忘れなく。(日頃の買い物に意識して1缶~2缶ずつ加えて買い足すのがコツです)

「炭水化物依存症」になっている場合もおかずだけの食事になれるに従って、糖質への欲求も弱まりますが、なかには、糖質を摂らないとイライラする状態が続く人もいるかもしれません。

そういう場合「炭水化物依存症」になっていることも考えられます。これはアルコール依存症やニコチン依存症と同じようなものだと考えてください。依存症から抜け出すには、あせらず、じっくり取り組むことです。1日の食事のうち1食だけを糖質抜きにするなど、体をゆっくり慣らしていってください。

野菜やキノコ類、海藻をしっかり摂る

キノコ

第3箇条 抗酸化作用にもおおいに期待

サブのおかずとして積極的に使ってほしいのが野菜やキノコ類、海藻類です。糖質が少なく、食物繊維が豊富。

イモ類はNG、葉物野菜はOK!

認知症を防ぐ食事術という観点からすれば避けた方がいい野菜もあるのです。イモ類全般は摂らないようにしましょう。じゃが芋、さつま芋、里芋は糖質が多いので避けましょう。

ポテトサラダや肉じゃが、里芋の煮っころがしなどはNG。イモのデンプンを原料にした片栗粉や春雨なども控えます。その他注意すべき野菜は、カボチャ、レンコン、ニンジン、そら豆など、ほっこりして甘味のあるユリ根も糖質が多めです。

「葉物野菜ならOK」と覚えましょう。キャベツ、白菜、レタス、ほうれん草、小松菜、春菊、モロヘイヤ、ゴーヤ、ブロッコリー、なす、カリフラワー、もやしなど。生サラダにする場合には、ドレッシングに注意し、糖質を減らしたものを選びましょう。

海藻で注意すべきはコンブ

キノコ類はビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富。シイタケ、エノキ、マイタケ、シメジ、エリンギなど。ソテーやホイル焼き、鍋、味噌汁、などレパートリーも増やせます。

海藻類もまたビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富。ワカメ、もずく、ひじき・・・実は、コンブは海藻でも糖質が多いのです。乾燥したコンブは100グラムにつき約30グラムが糖質。避けたほうが無難です。

ただし、コンブでダシを取るのは問題ありません。ダシを取った後のコンブは口にしないようにしましょう。同じ理由で、松前漬けやコンブ巻きはあまり食べないほうがいいです。

海藻類がとくにうれしいのは、水溶性食物性繊維を多く含んでいることです。不溶性食物繊維は便のカサ増しをし、水溶性食物繊維は腸内細菌のエサになり、腸内環境を改善し、腸の働きがより活発になります。

科学雑誌の『ネイチャー』誌に「日本人には海藻を消化できる腸内細菌がある」という研究が報告されたことがあります。通常、人は海藻を消化できないのですが、日本人にはそれができるとのこと。
昔から海藻を食べる習慣があったからだと考えられています。

スープやみそ汁、鍋を活用

野菜やキノコ類、海藻類は1汁として使えるものがほとんど。鍋の材料としても使い勝手がいいです。鍋は寄せ鍋、ちゃんこ鍋などがありますが、砂糖やみりんなどで味付けするのはやめましょう。

鍋を食べる際の注意は、シメ。ご飯やうどん、ラーメンを入れたりするのはNGです!カレールーやシチュールーを使うのもNGです。市販のものは小麦粉が3割入っているので、作るなら、小麦粉の入っていないカレー粉を使いましょう。

抗酸化作用もうれしい

野菜、キノコ類、海藻類に共通するのは、抗酸化作用をもつ栄養素が豊富なことです。ビタミン、ミネラル、ファイトケミカルなどがたっぷり含まれていて、老化の促進を防いでくれます。

人間の体には酸化を防ぐ力があるのですが、加齢とともに衰えていきます。野菜、キノコ類、海藻類には酸化を食い止める栄養素が多いので、積極的に食べるようにしてほしいと思います。

ビタミンはそのほとんどを体内でつくることができません。意識的に食べ物から摂るようにしないと、すぐに不足します。とくに抗酸化作用が大きく、酸化ストレスを弱めるのに欠かせないものは、
ビタミンエース(A・C・E)。

これらは食卓の定番扱いにしてください。

  • ビタミンA・・・卵、チーズ、レバー
  • ビタミンC・・・野菜全般
  • ビタミンE・・・大豆、ナッツ類、エゴマ油

ミネラルも健康維持と体の成長、構成する役割も担っています。

  • ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、
    亜鉛、銅、マンガン・・・牛肉、レバー、カキ(貝)
  • ファイトケミカル
    • リコピン・・・トマト
    • スルフォラファン・・・ブロッコリー
    • ルティン・・・ほうれん草
    • システインスルホキシド・・・玉ねぎ、ニラ

アボカドは食べていい果物

果物の中でも唯一の例外がアボカドです。糖質の量は2分の1個で0.7グラムとごくわずかで、料理に気にせず使えます。

「どうしても果物を食べたい」人の1回に摂る目安(1日に2回までです)

  • リンゴ・・・4分の1個
  • ミカン、キウイフルーツ・・・2分の1個
  • イチゴ・・・5粒

まずはジュース類をやめましょう

ダイエット飲料

第4箇条 スポーツ飲料も避けたい

500mlのペットボトルだと50gが果糖や砂糖です。コーラやジュース類は着色されたり炭酸が加えられた砂糖水です。

運動をした後や夏の暑い日に大量に汗をかいた時は、スポーツドリンクを飲みたくなりますが、NGです。糖質がたっぷりと含まれています。

つまり血糖値が急上昇し、フルコーススパイクが発生し、インスリンも大量分泌します。残念ながら、イメージと現実は大きくかけ離れているのです。

野菜ジュース、牛乳も避けたい

「100%」「健康のために」と手を伸ばす人は多いのですが、これらはすべてNGです。

100%果物ジュースはブドウ糖の何十倍も糖化しやすい果糖がたっぷりと含まれています。野菜ジュースも同じです。わざわざ飲む必要はありません。

牛乳には「乳糖」という糖質が含まれているのです。飲むとしたら普通の牛乳「成分無調整牛乳」を少量にしてください。(100g中に4.8gです)

「無調整豆乳」は100g中2.9gです

お茶、コーヒーはOK

「いったい何を飲めばいいんでしょうか・・・?」

  • ミネラルウォーター、緑茶、番茶、ほうじ茶、
    ウーロン茶、杜仲茶、ルイボスティー、
    コーヒー、紅茶(砂糖はもちろんNG)

人工甘味料を使おう

どうしても甘いものが飲みたいという人は「人工甘味料」を使いましょう。

「エリスリトール」「アスパムテール」「アセスルファムK」
「スクラロース」「サッカリン」「ネオテーム」「アドバンテーム」など

「エリスリトール」は糖アルコールの1種で、自然界にも存在しています。「ラカントS」という商品があります。江部ドクター(著者)も愛用しています。(これ以外は全部自然界には存在しない「合成甘味料」です。)

これらは血糖値を上げることがありません。人工甘味料に抵抗を覚える人も少なくないでしょうが、
イメージの問題でしかありません。

天然のハチミツや黒砂糖は体にいいというイメージがありますが、これらを口に入れると血糖値が上昇します。認知症のリスクを高める可能性をもっているのです。

「糖類」は「糖質」の中の1種

「糖類ゼロ」と「糖質ゼロ」の違いは?

糖類がゼロであっても糖質がゼロとは限りません。糖質ゼロの場合は文字通り、糖質はゼロです。となれば、「糖質ゼロ」を選ぶのが正解です。

体に欠かせない良質な油はたっぷり摂る

オリーブオイル

第5箇条 「脂肪悪玉説」は古い

「食べると脂肪になるのは主として糖質。脂質は食べても大丈夫」

何度も繰り返すのは、いまだにはびこる「脂肪悪玉説」を一掃したいため。罪悪感をもたずに脂質を摂ってほしいと思っているのです。「脂肪悪玉説」とは「脂質を摂ると肥満になりやすく、血管が詰まる」「動物性の脂は体に悪い」といった考えです。

それは「間違い」です。

脂質は体に欠かせない栄養素です。脂質は細胞膜やホルモンの原料になり、エネルギー源としても大きな役割をもっています。糖質に比べて2倍以上のエネルギーを蓄えることができるのです。エネルギーとして脂質を優先的に使うようなると太りにくい体になります。積極的に摂りましょう。

リノール酸とトランス脂肪酸はNG

NGです!摂っていいものと避けた方がいいものがあります。

  • リノール酸を多く含む・・・サラダ油、大豆油、コーン油
    • これらを摂りすぎると、アレルギー性疾患、炎症、脳梗塞、認知症リスクも高くなるので避けてください。
  • トランス脂肪酸・・・マーガリン

「オメガ3系」「オメガ9系」を選ぶ

積極的に摂ってほしい油

  • EPAとDHA「オメガ3系」・・・イワシ、サバ、サンマ、マグロ、トロ
    • 魚油の1種で青魚に多く含まれています。
      日常的に摂っていると、血液がサラサラになり、
      老化を防ぎ、心臓、血管、脳にいいとされています。
  • αリノレン酸「オメガ3系」・・・エゴマ油(シソ油)、アマニ油
    • 体内で代謝されてEPAやDHAになります。
  • オレイン酸「オメガ9系」・・・オリーブオイル

(脂肪酸は「オメガ〇系」といった分け方もされます。原子の組み合わせの違いからくる呼び名です。油を購入するときには「オメガ3系」「オメガ9系」と表示されているものを選ぶようにしてください)

マヨネーズとバターはOK

「カロリーが高い」ということから敬遠している人も多いのでは?

しかし、マヨネーズ、バターに含まれる糖質はごく少量。安心して口にしてください。糖質の入ったドレッシングを使うよりは、マヨネーズを使ったほうがよほど健康的です。ただし「低脂肪」をうたっているものは、味を調えるため、砂糖を使っているのでNGです。

牛乳は乳製品で代用

牛乳は、料理に少量使うのはOKです。また、代用品として、プレーンヨーグルトや生クリームを。
これらにも糖質は少し含まれるのですが、牛乳よりましです。少量なら、糖質を摂りすぎにはなりません。

プレーンヨーグルトは、塩コショウ、レモン汁などを入れてヨーグルトソースにすると重宝します。
ハンバーグや、チキングリル、魚のムニエル、ポークソテーに使えます。

食材を選んで間食を楽しみましょう

ナッツ類

第6箇条 ナッツやチーズもOK

「間食」にスナック菓子やスウィーツはNGです。

(しかし、裏ワザがあります、下記に注目)

ナッツとチーズは便利

ナッツとチーズを常備しておくと何かと便利です。アーモンド、クルミ、カシューナッツ、ピスタチオ、これらには良質な資質とタンパク質、食物繊維、ビタミンEが豊富。また実が堅いため、噛む回数が多いので、あごをよく使い、脳にもいい刺激を与えると言われています。

チーズも糖質が少なく、安心して摂って大丈夫です。良質なタンパク質、脂質、ビタミンAがたっぷり含まれています。ビタミンAとEで抗酸化作用、認知症対策も行えます。

お酒のつまみになるような、貝柱やささみの燻製、うるめイワシの干し物などもタンパク質が多く、糖質は少量です。まれに極度の大食いの人は、カロリーも気にするようにしてください。

甘いものは「エリスリトール」使用のものを

甘いものをどうしても食べたい人向けの裏ワザ

  • 手作りでお菓子をつくる・・・小麦粉の代わりに大豆粉、おからパウダー、小麦ふすま、甘味料は「エリスリトール」(「ラカントS」という商品)を使い、クッキーやケーキを焼きましょう。
  • 面倒くさい時・・・通販サイトの利用。
    「糖質制限おたるダイニング」「糖質制限ドットコム」などのサイトには、チョコレートやロールケーキ、パウンドケーキといった洋菓子、どら焼きやお饅頭などの和菓子までたくさんのスウィーツが並んでいます。
  • スーパーやコンビニでも低糖質のお菓子が出ています。探してみてください。

加工された食品は可能な範囲で避ける

ハムやソーセージ

第7箇条 添加物より怖いのが糖質

認知症を防ぐ食事術は「明らかに体に害をなす存在」を食卓にのせない食事術。害をなすものとは「糖質」のことです。糖質を体内に入れないだけで、将来の安心を手に入れることができますが、
さらに体によいものを食べるようにすると相乗効果が生まれると言っていいでしょう。

神経質になり過ぎる必要はない

1つ1つの添加物は安全でも、複数のものが同時に体に入ってくるとどのような反応を起こすかがわからないので、加工肉はあまり口にはしません。しかし、「何が何でも口にしない」というほど神経質ではありません。

ほかに注意点は、同じものばかり食べていると、栄養のバランスも崩れてしまいます。

こだわり食材より糖質制限

糖質制限食事術を長く続けるには、あくまでも「無理のない範囲で」というスタンスが大切です。現実とのバランスを計りながら体に良いものを摂るようにして、家計、コストかかからないようにも工夫していきましょう。

添加物の入った食品を口にすることにさほど神経質になる必要はありません。こだわりの食材をおかずに白ご飯を食べるよりは、ずっと健康的なのです。

糖質制限食は生活習慣病におすすめの食事術です

メディカルケアー02

江部ドクター(著者)の体験です。

実は江部ドクター(著者)は、52歳で糖尿病を発症しました。血圧も高くお腹もぷっくりと出てきて、いわゆるメタボの診断基準を満たしていました。

といってもけっして不摂生な生活を送ってきたわけではありません。当時の食事は玄米魚菜食。主食は玄米で、魚はイワシやサバなどの青魚。肉類や脂っこいものは控えるようにして、野菜はたっぷり摂るようにしていました。さらにテニスやスポーツジムで週3回は汗を流すという、健康的な毎日を送っていました。

それなのになぜ、お腹周りに脂肪がついてしまったのか?

理由は、毎回の食事でご飯を何杯もおかわりしていたため。また、アルコールも純米酒とビールを飲むようになっていました。日本酒やビールのような醸造酒は糖質をたくさん含んでいるのです。

そういったこともあり、糖質を摂りすぎてしまっていたのです。それほど糖質というものは、恐ろしい存在なのです。

その後、糖質制限を始めるやいなや、体重はスルスルと落ち、半年で、67キログラムから57キログラムと学生時代の体重になりました。血糖値も劇的に改善し、ヘモグロビンA1Cは3週間で6.7%から6.0%に。その後はずっと5.6~5.9%で維持しています。

もし、糖質制限の食事を知らないままに、その後の人生を過ごしてきたら・・・と思うと、ゾッとします。糖尿病は進行し、認知症の脅威にさらされていたかもしれません。

こうした江部ドクター(著者)の体験もぜひ参考に糖質制限は生活習慣病におすすめの食事術です。

まとめ

認知症を引き起こす最大の原因は「糖質」を摂りすぎる食生活にある、ということです。そして次に必要なのは「いかに糖質を体の中に入れないか」という実践的な方法です。

糖質の脅威から逃れるためには、これまでとは大きく異なる食事術が求められます。「認知症を防ぐ食事術」は、これまでの常識とは大きくかけ離れた情報も含まれています。

たとえば体内で中性脂肪(肥満)になるのは「糖質」です。肉や魚をどれだけ食べても肥満の心配はいりません。肥満は老化を早めてしまうので、糖質制限でそのリスクが減るのは大きなメリットです。そして、炭水化物、野菜でもイモ類はNG。とにかく「糖質」だけが血糖値を上げ、病気になるリスクが高くなるのです。

いずれも医学的に根拠のある情報なので、安心して取り入れてください。ここで述べられている情報こそが、これからの新常識なのです。従来の常識を捨て、新しい1歩を踏み出してほしいと願っています。

認知症にならない最強の食事術の食材をまとめた表も、次回に記載できると思います。将来の安心を手に入れるためにも、生活習慣病の予防と改善にも、お役に立てば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございます。

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