トップパフォーマーに見られる共通点とは

野菜チェス

トップパフォーマーは「遊び化」が上手です。現代人の問題を解決するには、仕事、育児、勉強といった人生のあらゆる面を「遊び化」していく必要があります。当たり前の日常を、出来る範囲で遊びの場に変えていくのです。そのためのキーワードは、「ルール設定」と「フィードバック化」の2つです。

「最高の体調」鈴木 祐(すずき ゆう)

新進気鋭(しんしんきえい)のサイエンスライター。1976年生まれ、慶應義塾大学SFC卒業後、出版社を経て独立。10万本の科学論文の読破と600人を超える海外の学者や専門医へのインタビューを重ねながら、現在はヘルスケアをテーマとした書籍や雑誌の執筆を手掛ける。近年では、自信のブログ「パレオな男」で、心理、健康、科学に関する最新の知見を紹介し続け、3年で月間100万PVを達成。また、ヘルスケア企業などを中心に、科学的なエビデンスの見分け方などを伝える講演なども行っている。

遊び

(本文引用していますが、すべて記載していません、あとは「最高の体調」をご購入していただきますよう、ご了承くださいませ。)

1、もし「遊び」を奪われたら人はどうなる?

遊び

「生活のために働く者がいるとすれば、それこそが彼らの真の落ち度なのだ」

人類学の世界では、狩猟採集社会には「重労働」や「苦役」といった概念が存在しないことが昔から知られていました。日々の狩りや移動生活などのハードワークを、彼らは負担だと考えていないようなのです。その代わり、多くの狩猟採集社会は、日々の仕事を「遊び」に近いイメージでとらえています。

ボストン大学のピーター・グレイ氏がアフリカのカラハリ族やナロ族を対象に行った調査では、たいていの部族は子どもが4才になった頃から積極的に遊ぶように働きかけ、夜明けから日暮れまで仲間と好きに過ごすように指示します。

その間は完全に放任で、大人は子どものやることに口を出しません。「遊び」の期間は14~15才まで続き、それからようやく子どもたちは大人の狩猟に同行を許されます。

グレイ博士は、フィールドワークの成果をこうまとめています。「すべての狩猟採集民は、大人も子どもも、つねに大量のユーモアと遊び心を表現しながら過ごす。遊び心とユーモアが狩猟採集民の根底にあるのは明らかだ。『遊び』は、単に毎日の暮らしに楽しみを与えるスパイスではなく、部族の平等を維持し、平和を保つための重要な手段だ。それによって、彼らは生きるのに必要な環境を整えるのだ。」

遊びは仕事の息抜きなどではなく、それ自体が生存の必須条件になります。遊びのために生きるのではなく、生きることそのものが遊びなのです。それでは、もし私たちが「遊び」を奪われたらどうなるのでしょうか?

2011年、アメリカ国立衛生研究所が、年老いたサルしかいないオリの中で子どものアカゲザルを育てる実験を行いました。老いたサルは体力がないため、かわいそうな子ザルは1日の大半を1人で遊ぶしかありません。

数年後、成長した子ザルは、他の個体と違う反応を見せるようになりました。普通に育ったサルをオリに移すと、通常は好奇心いっぱいに周囲の環境を探索し始めます。ところが、遊びを奪われて育ったサルは極度におびえた仕草を見せ、オリの隅に縮こまったまま動かなくなったのです。

アカゲザルの結果をヒトにあてはめるのは危険ですが、心理学者のレネ・プロワイエ博士が4100人に行ったインタビューでも、「人間の遊び心は幸福感と高い相関がある」との結論が出ています。簡単に言えば、遊び心がある人ほど、幸福な人生を送っている傾向があったわけです。

プロワイエ博士は、「それぞれの年齢にあった『遊び』は、人生のストレスに立ち向かい、ポジティブな感情を引き出す最良のリソースになり得る」と指摘しています。

現代人の問題を解決するには、仕事、育児、勉強といった人生のあらゆる面を「遊び化」していく必要があります。

2、娯楽があふれているのに楽しくない

考える

先進国には様々な刺激と娯楽があふれているのに、なぜ楽しくない気持ちを抱えながら毎日を過ごす人が多いのでしょうか?

先進国と狩猟採集民との違い

①狩猟採集民の世界は、「遊び」のルールがシンプルな点です。

一方、現代人生活環境は、複雑で、そのルールは社会システムが変わるごとに変更され、キャッチアップしていくだけでも一苦労です。ルールが整備されていない遊びほど、プレイヤーのやる気を削ぐものはありません。

②フィードバックの即時性です。良くデザインされたゲームは、プレイヤーにすぐ反応を返すように設計されています。

狩猟採集民の生活は、狩りにでれば獲物の取れ具合がすぐにわかり、弓矢を作ればその場で性能の確認ができ、建材をくみ上げれば半日で住居が出来上がります。自分が立てた仮説の妥当性はすぐに検証され、プレイヤーのモチベーションも維持されます。

一方、先進国では、自分の行動に即時のフィードバックがあることは少なく、1つのプロジェクトが形になるまで数か月を要し、社会で使えるスキルが身につくまで数年かかり、達成感のないまま毎日が過ぎます。

自分がどんなに良い手を示しても、相手がいっこうに次ぎの駒を動かしてくれないチェスのようなものです。その結果、あなたの満たされない欲望は、ネットニュースやSNSのように、即時のフィードバック性を持つ媒体に向かいやすくなります。

ブラウザを立ち上げれば新しい情報が得られ、インスタグラムに写真をあげればすぐに「いいね!」を得られるからです。つまるところ、私たちの環境は「遊び場」としては粗悪品です。

ルールは人為的で理解が難しく、明確なゴールもなく、即時のフィードバックが少ないせいで未来への不安も増します。こんな状況ではおちおち安心して遊べないでしょう。この問題に対して、「人生はゲームだ」や「仕事を遊びに」といったお題目を唱えてもやくには立ちません。

精神論で立ち向かうのは無理筋です。私たちにできるのは、狩猟採集民から「遊び」の基本を学び、今の暮らしに応用すること。そのためのキーワードは、「ルール設定」「フィードバック化」の2つです。

3、ルール化することで「今ここに」に集中できる

ガラスのチェス


トップパフォーマーに見られる共通点

ドラウジエム社は、ラトビアで最大クラスのIT企業です。2004年に立ち上げ、成功しましたが、2010年から従業員のマネージメントに苦しみ始めました。

社員の作業効率に著しい差が出始め、全体の10%しか求める生産性をクリアしていなかったからです。悩んだ末、上位10%の社員は何が違うのかを調べました。時間管理アプリを使い、すべての従業員がどのように働いているかをトラッキングしたそうです。

生産性が高い従業員ほど決まった間隔で仕事をしており、平均で52分ほど働いたら17分だけ休む、というインターバルを守る傾向があったのです。彼らは意識的にこのメソッドを組み立てたわけではなく、試行錯誤を繰り返すうちに、特定のインターバルに行き着いたと言います。

  • 精肉工場の従業員・・・51分の労働を9分の休憩を繰り返す
  • 農業従事者・・・75分の仕事と15分の休憩を繰り返す
  • プログラマー・・・50分の作業と7分の休憩を繰り返す

有名な時間管理のいろいろ

  • 「ポモドーロテクニック」

1つの仕事を25分ごとに区切り、その間に5分の休憩をはさむテクニックで、あらかじめ目標の時間を設定しておくことで作業に明確なルールを設定し、作業への没入感を高める効果が得られます。

  • 「締め切りを作る」

期日がない仕事でもあえて、「今日の10時までにやる」と決めれば、未来の姿が明確になり、現在との心理的距離が縮まります。

  • 時間ではなく「作業を区切る」
  • 「逆算思考」

これらすべての共通点は「未来を刻む」というポイントです。すなわちルール化とは、自分をマインドフルネスに導く道の1つでもあるのです。

4、幸福感が上がりやすくなる「3つのルール」

3のルールゲーム

正しく未来を刻むにはどうすればいいのでしょうか?最も「幸福感を高めるための目標管理術」として生まれた手法が、「PPAレーティングマトリックス」です。「PPAレーティングマトリックス」の合計点が高いコアプロジェクトを5つ選択。

「PPAレーティングマトリックス」の合計点が高いコアプロジェクトを5つ選択。それぞれのプロジェクトについて2つの質問をする。

  • ①このプロジェクトを進めるために必要なプロジェクトは何か?
  • ②このプロジェクトよりも小さなプロジェクトは何か?

たとえば、「食べすぎを止める」というプロジェクトを下位に展開させてみる。

何度も①②の問いを繰り返し、1番下位に出てきたものが、もっともあなたの幸福度のアップにつながるプロジェクトです。

下位プロジェクト分析


特にシンプルにデザインされた「3つのルール」

これは、ソフトウェア工学における「アジャイルソフトウェア開発」の中から生まれた技法の1つです。短期間で小さなプロジェクトのサイクルを何度も回すことで、最終的な仕上がりを向上させていくという考え方です。

  • 今日やり遂げたいことを3つ書き出して実践
  • 今週やり遂げたいことを週の頭に3つ書き出して実践
  • 今月やり遂げたいことを月初めに3つ書き出して実践
  • 今年やり遂げたいことを年始に3つ書き出して実践
  • 毎週末にレビューを行い、上手くいった点を3つ、

改善できる点を3つ書き出す

実際に運用するときは、まずその日に集中したいことを朝のうちに3つだけ紙に記入します。

そして、やるべきことを書いた紙をつねに目の前に置き、あとは決めた作業をこなしましょう。これ以上ないほどシンプルなルールです。

「3のルール」が効果的なのは、そもそも人間の脳は、一度に「4±1」種類の情報しか処理できないからです。

マイアミ大学のケイレブ・エバレット氏は、アマゾンのムンドゥルク族やピダハン族に調査を行い、狩猟採集民の「数の感覚」をチェックしました。

どちらの部族も「数字」の概念を持っておらず、動物の数が2匹を超えた場合は、そこからいくら個体が増えても「たくさん」としか表現しません。

エバレット博士は空き缶に木の実を4~5個ずつ入れていき、その様子を部族の大人たちに見てもらいました。続いて、今度は缶がら木の実を取り出しながら「缶が空になったら手を上げてください」と指示したところ、彼らは正確な合図のタイミングかまったくわからなかったのです。

エバレット博士は言います。「数字のサポートが存在しなければ、健全な大人は4までの数量を正確に区別し思い出すことが出来ないようだった」

どうやら、私たちが正確に4つ以上の物をカウントできるのは、シュメール人が記数法を編み出してくれたおかげのようです。

もし、複雑なタスク管理システムを使いこなせなかったときは、「3のルール」に切り替えてみるといいでしょう。

5、現在と未来の心理的な距離を縮める方法

戦略

もっとも、ここまで未来を刻んだとしても、決めた作業に手が付けられないケースはよくあります。現代のプロジェクトは「結果が出るまでの時間が長い作業」「数字の操作がからんだ作業」には遺伝とのミスマッチが発生しやすいからです。

体型が変わるまで数か月かかるダイエット、実感のわかない統計データの処理、初対面の相手と親密な関係を築かねばならない営業活動など・・・

そもそもヒトの脳が、まだ現代的なタスクに対応できていないのだから、どんなに優秀な管理テクニックも応急処置にしかならないでしょう。

私たちにできるのは、そんな限界を認めたうえで、現在と未来の心理的な距離を縮めることだけです。その点でもっとも効果が高いのは、「イフゼン(if-then)プランニング」という技法です。

1980年代に社会心理学の世界で生まれたテクニックで、「実行意図」と呼ばれる心理現象をベースにしています。とてもシンプルです。

  • 6時になったら掃除をする
  • 月曜になったら会社の帰りにジムに行く

このように、達成したいプロジェクトに対して、必ずトリガーになる条件を付けるのが基本です。

実行の合図(if)と行動(then)をまとめて設定するため、私たちの心理の中では、2段構えで将来の時間が固定され、その分だけ未来が今に近づくことになります。

その効果は多くの研究で確認されており、ニューヨーク大学のピーター・ゴルウィツァー氏が行ったメタ分析が有名です。

実行意図に関する94件のデータを精査したところ結果は、「イフゼン・プランニングにより日常の目標を達成する確率は格段に高まる。その効果量は0.65だ」

0.65という効果量はかなり優秀でこれほどのスコアをだしたテクニックは多くありません。禁煙、禁酒、ダイエットなど、なんらかのゴールを持っている人は試すべきと言えます。「イフゼン・プランニング」のメリットは、あらゆる状況への応用が効くところです。

  • 状況・・・計画を予定通りに進める自信がない
    • 設定・・・「12時までに原稿が終わっていなければ、ほかの作業を止めて最優先で取り組む」
  • 状況・・・嫌な顧客と話さねばならない
    • 設定・・・「顧客からクレームが入ったら、いったん深呼吸をする」
  • 状況・・・健康を維持したい
    • 設定・・・「肉を100g食べたら野菜を300g食べる」「13時になったら薬を飲む」
  • 状況・・・誰かの役に立ちたい
    • 設定・・・「仕事中に頼み事をされたら、5分だけ手伝ってあげる」

「もしXが起きたらYをやる」のフォーマットにさえ落とし込めば実行意図は起動します。

さらにテクニックの効果を高めたければ、「予想される障害に対して、事前にプランニングをしておく」という手法も有効です。

  • ①やり遂げたいプロジェクトを1つだけ選ぶ
  • ②そのプロジェクトを達成するときの障害を3つ書き出す
  • ③3つの障害の中から、もっとも現実に起きる可能性が高いものを1つだけ選ぶ
  • ④選んだ障害を「イフゼン・プランニング」の

フォーマットに落とし込む、たとえば、

  • ①(プロジェクト)「ジムに行く」
  • ②~③(3つの障害)「急にやる気がなくなる」「飲みに誘われる」「急な仕事が入る」
  • ④(イフゼン・プランニング)「急にやる気がなくなったら、とりあえずジムの近くまで行ってみる」

のように対策を立てておくわけです。単純なテクニックですが、ぜひ試してみてください。

6、「数字」の報酬効果ーシカゴ大学の調査

メモを壁に貼る

2017年、シカゴ大学のクリストファー・ハシー氏は、「無意味な報酬に人間はどう反応するか」を調べました。

被験者はネット広告のレーティング作業を指示されたのですが、その画面には常に「謎のスコア」が表示されています。このスコアは、被験者が作業を終えるたびにランダムで増加しますが、作業のパフォーマンスを評価しているわけでもなく、得点を稼いだからといって賞品がもらえるわけでもありません。

あくまで、ただの数字であり、被験者の多くも途中からその事実に気づいていました。しかし、被験者のパフォーマンスには大きな違いがでます。

無意味な数字を見ながら作業を行ったグループは、そうでない被験者にくらべて達成率が25%多く、その増減値はスコアの加算スピードと連動していました。

つまり、「謎のスコア」が早く上がるほど被験者にモチベーションも上がり、スコアが増えないときには作業効率が下がってしまったわけです。

この結果についてハシー博士はこうコメントしています。「数字のフィードバックは、低コストで大きなインパクトを持つ。この現象は、エクササイズでもビデオゲームでも政策提言でも、同じように使えるだろう」この実験は、私たちがいかに簡単にフィードバックを得られる生き物であるかも示しています。

学校のラジオ体操でもらった出席シール、TODOリストのチェックマークなどゴールまでの進行度と並行して数量が増えていくものであれば、人間の脳はなんでも快楽を得られるようにできているのです。

その意味で、もっとも手軽なフィードバックは、カレンダーを使ったトラッキングでしょう。その日のプロジェクトを達成したら、カレンダーに〇印をつけるだけです。どちらかというと、スマホよりアナログの手帳やカレンダーを使ったほうが効果的です。フィードバックは、いつでも確認できる状態にしておきましょう。

オハイオ州立大学の藤田健太郎氏が考案した「アカウンタビリティチャート」もシンプルなメソッドです。

  • ①ノートの真ん中に区切り線を引く
  • ②右側に1日の作業時間を90分区切りで書く
  • ③左側に実際にこなした作業内容を書く

藤田博士の実験によれば、この作業を続けた被験者はセルフコントロール能力が上がり、目標の達成感が有意に向上しています。その理由は、「やり遂げた作業を書き残す」という行為が、自分へのフィードバックとして働く点です。

プロジェクトの進歩が記録として残るため、チャートをながめるだけでも脳は満足感を得られます。「実際の作業にかかった時間」を記録していくことで、少しずつ時間の見積もりが上手くなっていく点です。

記録を続けるほど、正確な所要時間をだせるようになるため、その分だけ未来の姿はクリアになっていきます。フィードバックの効果を得ながら、同時に心理的な距離も縮めてくれるわけです。

1ブロックの時間を90分ごとに区切っていますが、50分の作業→10分の休憩・・・といったインターバルを使っても構いません。自分の好きなインターバルで取り組んでください。

7、メタ認知を使ったフィードバック

子どもサッカー

フィードバックとは「目標達成に向けたアクションの軌道修正をしたり動機付けをしたりするために、口頭もしくは文章を用いて行われる教育や指摘、あるいは評価のこと」

フィードバックの目的

  • 目標の達成
  • 人事の育成
  • モチベーションの向上
  • パフォーマンスの向上

ヒトの脳はどんなフィードバックでも喜びますが、その反応は多様です。

当たり前ですが、自分のパフォーマンスやプロジェクトの内容を反映した内容のほうがフィードバックとしての質は高く、モチベーションも上がりやすくなります。

「メタ認知」を使ったフィードバック法も押さえておきましょう。「メタ認知」はヒトの脳に生まれつき備わった能力で「思考について考える」という一段上の認知機能のことです。

だれでもふと、「今、自分は晩御飯のことを考えていたな・・・」などと思った経験があるでしょうが、これなどはメタ認知が軌道した典型的な例。

物事を抽象的に理解するために欠かせない能力なので、原始の世界においては、獲物の消息地域を推測したり、弓矢のような武器を作るときなどに使われてきました。しなった枝の反動を使って別の物体を飛ばす発想は、メタ認知なしには生まれなかったでしょう。

逆に言えば、メタ認知がなければ、「作業の進行度」や「自分のパフォーマンスレベル」といった抽象的な内容はうまく把握できません。

なにがプロジェクトのポイントなのかがわからないため、「なにがわからないのかが、わからない」と答える子どもと同じような状況になってしまうのです。この問題を解決するには、意識的にメタ認知を起動させたうえで、プロジェクトの要点をつかむのが1番です。

具体的には、毎日のプロジェクトに対して、以下の4ステップで、自分に質問を繰り返してみてください。

ステップ①「事前評価」

「プロジェクトを始める前に使う質問」を自分に投げかけてメタ認知を起動して確認する。そのプロジェクトのゴールやリソース、現時点での疑問や価値観などをあらためて確認する。

  • このプロジェクトの具体的なゴールはなんだろう?
  • このプロジェクトをこなすためにできる準備は何だろう?
  • 目の前のプロジェクトについて、現時点でどんな疑問があるだろう?
  • 上司やクライアントが自分に期待するゴールは何だろう?
  • このプロジェクトをうまく達成するのに必要な要素は何だろう?
  • プロジェクトの達成にかかる時間はどれくらいだろう?
  • 時間をかけるべき部分と、かけないようにすべき部分はどこだろう?
  • このプロジェクトを達成することで、自分は何を得られるだろうか?

ステップ②「混乱ポイントの把握」

「プロジェクトの途中で使う質問」を自分に問いかけて「何がわからないのかが、わからない」状態を抜け出す。プロジェクトが前に進まない原因を明確化するのが基本。

  • 今使っている戦術はうまく機能しているだろか?
  • このプロジェクトで最も困難なポイントはどこだろうか?
  • 困難なポイントに対して、違うアプローチはできないだろうか?
  • 自分が悩んでいるポイントは明確に出来ているのか?
  • 漠然とした悩みはどうすれば明確にできるだろうか?
  • 大量の情報の中から、重要なものだけを見抜けているだろうか?
  • プロジェクト中に浮かんだ疑問を、どこかに記録しただろうか?
  • プロジェクトを楽しめているだろうか?
  • モチベーションは維持できているだろうか?
  • このプロジェクトを行っている自分は、どんな経験が得られているだろうか?
  • 今のプロジェクトにもっと興味を持つ方法はないだろうか?
  • どれぐらい自信をもって遂行できているだろうか?
  • プロジェクトへの興味と自信を増やす方法はないだろうか?

ステップ③「事前評価の評価」

「プロジェクトが終わった後に使う質問」を自分に投げかけて、事前評価のときから自分の認識がどう変わったかを正しく認識する。確認する。

  • 今回のプロジェクトは、自分の理解と食い違いがなかったか?
  • 事前の計画を照らして、どこが計画通りに進んで、どこが進められなかったか?
  • うまくいった理由とうまくいかなかった理由は何だろう?
  • 自分が今回のプロジェクトについて抱いた疑問や難点を記録に残しただろうか?
  • 疑問や難点を明確化して、解決していくためにはどうすればいいだろうか?
  • 上司やクライアントの立場から見て、どのポイントが欠点と感じられただろうか?
  • 今後もし同じプロジェクトをするときが来たら、次はどこを変えるべきだろう?
  • あるいは、どこは変えずに残すべきだろう?
  • 友人がみたようなプロジェクトをすると想像して、どんなアドバイスをしてあげられるだろう?
  • 今回のプロジェクトで最も興味が持てたポイントはどこだろう?
  • このプロジェクトから学んだことで、自分の未来や大きな目標に活かせるポイントはどこだろう?

以上のガイドラインは、サンフランシスコ州立大学が取り入れている教育法の1つです。その効果は多くの教育機関で認められつつあり、近年では麻薬中毒などの構成プログラムなどにも採用されています。

メタ認知を使ったフィードバックは、あらゆる分野への応用が可能です。

  • 新な仕事に取り組むとき
  • 読書の理解度を上げたいとき
  • 子育てに困ったとき
  • 人間関係で壁にぶつかったとき

・・・など

唯一の難点は、時間がかかる点です。そこで、おすすめは、「3のルール」における毎週末のレビュー用に使うことです。

  • ①その週に行ったプロジェクトをメタ認知でふるいにかけ、
  • ②うまくいった点と改善点を3つ抜き出し、
  • ③これをもとに次週のプロジェクトを事前評価していきます。

「今週はメタ認知フィードバックをする」という「イフゼン・プランニング」に落とし込んでおく。

8、人類は大人になっても遊ぶ必要がある

戦略02

状況が違っても、「遊び化」のパターンは変わりません。価値に基づいたプロジェクトを決め、ルールを設定し、自分にフィードバックを与えればいいのです。

その目的は、人生に遊びの感覚を取り戻し、遠くなった未来を現在に近づけることです。このポイントさえ見失わなければ、どんな状況にも対応できるでしょう。

ドイツの哲学者カール・グロースは、1901年の著書「人間の遊戯」の中で、ほかの哺乳類の幼児期に比べて、人間の子どものほうがよく遊ぶという事実に触れ、

「人類は他の種よりも複雑な生存スキルが欠かせないため、大人になっても遊びを通して、認知機能を発達させ続けねば、ならないのではないか?」と推測しました。

この仮説がどこまで正しいかはわからないものの、狩猟採集民の多くが老人になっても、遊び心を保ちながら生きているのは事実。おそらく私たちは、生涯を通じて遊び続けなければならないのです。

まとめ

「遊び」

簡単に言えば、「遊び心」がある人ほど、幸福な人生を送っている傾向があります。

たんに「趣味を増やそう」と言っても本質的な解決にはなりません。それ以外の時間がつまらないようであれば、たんに逃避の場にしかならないからです。

現代人の問題を解決するには、仕事、育児、勉強といった人生のあらゆる面を「遊び化」していく必要があります。当たり前の日常を、出来る範囲で遊びの場に変えていくのです。そのためのキーワードは、「ルール設定」と「フィードバック化」の2つです。

価値に基づいたプロジェクト(目標)を決め、「ルール設定」は、「今ここに」集中し、自分に「フィードバック」を与えれば、モチベーションも上がり未来や目標に活かせ、不安もなくなります。

「人類は他の種よりも複雑な生存スキルが欠かせないため、大人になっても遊びを通して、認知機能を発達させ続けねば、ならないのではないか?」

もし、本書の「文明病」というアイデアであなたの問題が改善したら、次は友人を助け、さらに周囲の人まで広げていってください。

かつて学生から「ヒトは何のために生きているのか?」と質問されたアインシュタイン博士は、こともなげに答えました。「他人の役に立つためです。そんなことがわからないんですか?」皆さまのご多幸をお祈りしています。

これは著者のエピローグに記載されています。他者への貢献こそが普遍的な人類の価値観だと明らかにされ、幸福への唯一のカギは「良い人間関係」だと結論づけられています。この本が、最高の体調とパフォーマンスを発揮できますように、毎日の生活が幸せでありますように、お役に立てれば幸いです。

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